リバランスとは何か?
日本証券業協会のHPでは”株式、債券、投資信託などの価格が上下することによって、当初の割合が崩れてしまったポートフォリオを元の状態に戻すこと”と説明されています。
このリバランスのメリットは、ウェルスナビのHPで次のように紹介されています。
- 最適なポートフォリオを保てる
- リスクを取りすぎることを防げる
- パフォーマンス改善の可能性も
では実際にリバランスしてみたら、どのような結果が得られるのか?
この記事では、シミュレーションによるリバランスの効果を明らかにします。
この記事を読めば投資に対するリスク管理の正しい理解を深められるでしょう。
リバランスの効果を計算してみよう
ここでは、次の前提でリバランスの効果を見ていきます。
- eMAXIS Slimシリーズの4商品の購入比率を決める
- 残りは現金で保有
- 当初の購入比率からリバランス実施幅以上ずれたら、当初の購入比率に戻す
こうしてリバランスした場合の資産額と、リバランス未実施の場合の資産額を比較してみます。
ここに計算結果が表示されます
リバランスを実施する意味は?
先ほどの計算で得られた結果を
- 横軸:運用年数
- 縦軸:(リバランス実施時の資産額)≧(リバランス未実施時の資産額)となる確率
- リバランス実施幅毎に線を引く
としてまとめると、下のグラフになります。
このグラフからわかることをまとめると、次のことがわかります
- リバランス実施幅を小さくして、リバランス回数を増やすことは、運用成績を悪くする
- 運用年数が長い前提だと、リバランスの効果が小さい
この結果から、私なりのリバランスに対する考え方をご紹介します
細かいリバランスは逆効果
まず、リバランス実施幅を小さくして、頻繁にリバランスを行うことは逆効果です。
株式投資は値動きが大きいのが当たり前です。
それなのに、細かくリバランスしては、株式投資のメリットである複利効果が得られません。
リバランスをするなら、年1・2回に留めるのが良いでしょう。
運用期間が長い投資の場合はリバランス不要
そもそも株式への投資は、運用年数が長くなれば、元本割れのリスクは小さくなります。
なので、運用年数が長い前提の投資をするのに、それに上乗せして、リバランスをしてリスク管理をする必要はないです。
5年以内で必要な資金の運用をする際はリバランスを考える必要はありますが、老後資金など10年・20年後に必要な資金を運用する場合にはリバランスは不要でしょう。
リバランスの効果を正しく理解しよう
リスク管理する上で、推奨されているリバランスですが、この記事では
- 細かいリバランスは不要
- 長期運用前提でのリバランスは不要
であると紹介しました。
すぐさま運用資産が必要な場合は適正なリスク管理が必要です。
ただ、投資の3原則の一つである”長期”運用が出来ていれば、十分なリスク管理が出来ています。
こういった投資に関する正しい理解を深めて、資産アップを図りましょう。
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